- 良い姿勢で勉強ができない
- 学力をアップさせる方法を知りたい
学力をアップさせるためには、良い姿勢で学習することが重要です。しかし、良い姿勢で勉強が出来ない子どもは多く、解決方法を知りたい親も多いのではないでしょうか?結論からお伝えすると、良い姿勢で勉強するためには、バランスボールがおすすめです。この記事では、バランスボールがおすすめな理由と選び方について紹介します。
バランスボールを使用して、良い姿勢で勉強できると集中力が向上し、学力アップが期待できます。
良い姿勢で勉強ができない3つの理由
良い姿勢で勉強ができない理由は、以下の3つです。
- 姿勢に関する知識不足
- 座ることが中心の生活習慣
- 運動不足
姿勢に関する知識不足
子どもに対して「良い姿勢で座りなさい」と説明することはありませんか?しかし、良い姿勢と言われても、子どもは「良い姿勢」を理解できていません。良い姿勢のポイントは以下の5つです。子どもに「良い姿勢ってどんな姿勢?」と聞かれた際に、参考にしてください。
背もたれを使用する場合は、お尻をしっかりと後方まで引いてください。お尻の位置が悪い状態で背もたれを使用すると、猫背や仙骨座りになるので注意しましょう。
座ることが中心の生活習慣
現代の子どもたちは、座ることが中心の生活習慣となっています。外で遊ぶことよりも、ゲームやスマホ、パソコンの使用頻度が多くなっていることが原因の1つです。姿勢が悪い状態で長時間座り続けると、体を支える筋肉が低下し、姿勢が悪くなります。腰への負担が大きくなり、腰痛を引き起こす可能性もあります。
特に、日常的にソファーを使用している場合は注意が必要です。ソファーの座面は柔らかい素材でできている場合が多く、正しく座れません。悪い姿勢で長時間座り続けてしまうと、脳が「悪い姿勢を覚えてしまう」ため、修正に時間を要します。
いったん姿勢が悪くなってしまうと、自分で気付けないため、ますます姿勢が悪くなります。
日頃から悪い姿勢で座っている子どもが、勉強中だけ正しい姿勢にすることはできません。大人が子どもの姿勢を日頃からチェックすることが重要です。
運動不足
運動不足になる原因の大きな理由は、デジタル機器の使用時間の増加です。実際に、スポーツ庁の調査によると、小中学生のスクリーンタイム(※)は増加しており、1日4時間以上と回答した割合は約20~25%となっています。
同調査の体力・運動能力テストにおいても、徐々に低下しています。良い姿勢で座るためには、筋力が必要です。しかし、運動不足により、良い姿勢で座るための筋力がそもそも備わっていない可能性があります。
運動不足による筋力低下が生じると、良い姿勢で座るだけで疲れるため、悪い姿勢になってしまいます。
※ スクリーンタイムとは、平日1 日当たりのテレビ、スマートフォン、ゲーム機等による映像の視聴時間のことです。
運動は学力向上にも重要です。運動が学力に与える影響については下記の記事で紹介しているので、気になる方は参考にしてください。
良い姿勢で勉強するためにバランスボールがおすすめな理由5選
良い姿勢で勉強するためにバランスボールをおすすめする理由は、以下の5つです。
- 体幹が鍛えられる
- 集中力が向上する
- 姿勢が改善される
- 日常生活に取り入れられる
- 楽しく学習に取り組める
体幹が鍛えられる
体幹とは、お腹や背中を意味します。特に以下の4つの筋肉は、インナーマッスルと呼ばれており、体幹を安定させる重要な筋肉です。
不安定なバランスボールで座ると、姿勢を安定させるインナーマッスルが活動します。バランボールに座った状態で手足を動かすと、さらに筋肉を鍛えられますが、座っているだけでも効果的です。インナーマッスルが鍛えられると、良い姿勢を長時間保てます。
良い姿勢が長時間継続できると、勉強中も疲れにくくなるため、学力向上に効果的です。
集中力が向上する
バランスボールは不安定であるため、バランスを保ちながら座る必要があります。体に適度な刺激が加わるため、集中力が向上します。フィンランドでは、バランスボールやバランスチェアーが導入されている学校もあるようです(一人一人に配慮したフィンランドの教室環境を公開|外部サイト)。
近年では健康経営の一環として、椅子の代わりにバランスボールを使用している企業もあります。長時間安定した椅子で座っていると、眠気が生じることもありますが、バランスボールを使用すると眠気が生じにくいため、集中力を維持できます。
不安定なバランスボールで勉強すると、集中できない可能性もあります。バランスボールが動かないように固定リングが付属されている商品がおすすめです。
姿勢が改善される
バランスボールを使用すると、姿勢が崩れないように体幹の筋肉が働くため、姿勢が改善されます。さらに、良いメリットは無意識で体幹の筋肉を刺激できることです。普段座るときに意識して良い姿勢を保持することは困難です。
理由としては、椅子に座りながら何か作業すると、姿勢の意識ができないからです。しかし、バランスボールを使用すると、無意識な状態で良い姿勢を保持できるため、姿勢を意識する必要がありません。
バランスボールを使用することで、自然に正しい姿勢を維持できます。集中力や学習効率が改善され、学力向上につながります。
実際に私の子どもは、バランスボールを使用開始してから姿勢が改善しました。
日常生活に取り入れられる
バランスボールは勉強だけでなく、日常生活に取り入れることが可能です。私の子どもは、勉強以外で次のような場面でバランスボールを使用しています。
テレビはソファーでダラダラと観ていましたが、今はバランスボールに座って、軽く弾みながら観ています。私は子どもが2人いるため、1個ずつバランスボールを購入しています。お互いにルールを決めてゲーム感覚で使用しているため、兄弟がいる方は1個ずつバランスボールを購入した方が効果的です。
食事の椅子として使用する場合は、軽く弾みながら食べることもあるため、注意してください。
楽しく学習に取り組める
バランスボールを使用すると、子どもにとって「座る」という単純な動作が遊びのように感じられるため、楽しく学習に取り組めます。普通の椅子を使用すると「勉強している」という気持ちが強くなり、長続きしません。
バランスボールを使用すると、勉強している感覚が軽減するため、勉強への抵抗が減少します。楽しく学習することで、集中力も維持され、結果的に学習効率が向上します。
バランスボールの3つのデメリット
バランスボールには多くのメリットがありますが、デメリットもあります。デメリットも理解した上でバランスボールの使用を検討しましょう。バランスボールのデメリットは、下記の3つです。
- 長時間使用すると疲労しやすい
- バランスが取れない場合がある
- 転落のリスクがある
長時間使用すると疲労しやすい
バランスボールは、座っているだけで筋肉が働き続けるため、長時間使用すると疲労が溜まります。子どもにとっては、バランスを取り続けることが負担となり、集中力が低下する可能性があります。長時間使用する場合は、休憩を入れるようにしてください。
対策方法は、下記のような方法があります。
対策 | 効果 |
---|---|
30分ごとに休憩する | 疲労は蓄積しにくいため、集中力が維持できる |
軽いストレッチをする | 疲筋肉の緊張をほぐすことで、学習を続けやすくする |
椅子で学習する際も、集中力を維持するためには適度な休憩が必要です。疲労の有無にかかわらず、適度に休憩は入れましょう。
バランスが取れない場合がある
バランスボールは通常の椅子よりも安定性が低く、バランスを取りながら座る必要があります。体幹の筋力が不十分な場合や姿勢に慣れていない子どもは、正しい姿勢で座れません。正しい姿勢が取れないと、腰や背中に負担がかかるリスクがあります。
バランスが取れない場合は、以下の対策を行いましょう。
バランスボールのサイズが大きすぎると、足裏が地面に着かないため不安定になります。足裏が地面に着くようなサイズを使用し、短時間から始めましょう。慣れない間は、バランスボールに乗るだけにしてください。固定リングを使用するとバランスボールが動かないため、バランスが取りやすくなります。
転落のリスクがある
バランスボールは椅子に比べて不安定であるため、転落する可能性があります。特に、体幹の筋肉が弱い子どもは注意必要です。転落リスクを軽減するためには、下記のような方法があります。
対策 | 効果 |
---|---|
適切なサイズのバランスボールを選ぶ | 足が床に着くサイズにすると、安定性が向上する |
固定リングを使用する | バランスボールが安定しやすい |
柔らかい床の上で使用する | 転落時の衝撃を和らげ、けがのリスクを軽減する |
周囲に障害物を置かない | 安全な環境を作ることで、転落時のけがのリスクが軽減する |
バランスボールに慣れていない場合は、柔らかい床の上で短時間から始めてください。バランスボール周囲の環境を整理することで、転落時にけがをするリスクを軽減できます。
バランスボールを導入すると、周囲を整理整頓するようになるため、部屋がキレイになりますよ。
バランスボール選びの5つのチェックポイント
バランスボールであれば、何でもいいとは限りません。バランスボールを選ぶ際に注意する点は、主に5つあります。
- 身長に合ったサイズのバランスボールを選ぶ
- 耐荷重は体重の2倍以上を目安にする
- 滑りにくい素材を選ぶ
- ノンバースト(アンチバースト)仕様のバランスボールを選ぶ
- デザインや色を考慮し、子どもが楽しめるバランスボールを選ぶ
身長に合ったサイズのバランスボールを選ぶ
正しい姿勢で座るためには、適切なサイズを選ぶことが重要です。サイズが合っていないと、バランスを崩しやすくなり、転落のリスクが高まります。身長にあったサイズは、下記を参照してください。
身長の目安 | ボールサイズの目安 |
---|---|
~150cm | 45cmまたは55cm |
150cm~170cm | 55cmまたは65cm |
170cm~180cm | 65cmまたは75cm |
180cm~ | 75cmまたは85cm |
子どもが小学生の場合は、今後身長が伸びることも考慮しましょう。サイズを少し大きめを購入した方が長く使用できます。個人的には、45cmはおすすめしません。理由は、身長が伸びるとサイズが小さくなることや、勉強テーブルの高さと相性が悪いためです。
私の子どもは、125cmと120cmですが、55cmを使用しています。少し大きいですが、空気圧を調整したり、足台を使用したりすると問題ありません。
耐荷重は体重の2倍以上を目安にする
耐荷重が低いと、座った時や動作中にボールが破損する可能性があり、転落やけがのリスクが高まります。バランスボール上で弾んだり、遊んだりすることを考慮し、耐荷重は体重の2倍以上あるバランスボールを選びましょう。
耐荷重が200~300kgあれば、安心して使用できます。
滑りにくい素材を選ぶ
滑りにくい素材を選ぶことで、使用時の安定性が向上し、転倒や怪我のリスクが減少します。バランスボールの素材は、PVC(ポリ塩化ビニル素材)が一般的であり、表面がツルツルとしたタイプや少しざらついたタイプなどがあります。
バランスボールに慣れていない方は、少しざらついたタイプの方が滑りにくいため、おすすめです。
固定リングを使用すると、滑りにくいだけでなく、収納時に動くことがないため便利です。
ノンバースト(アンチバースト)仕様のバランスボールを選ぶ
最近のバランスボールは、ほとんどノンバースト仕様になっています。ノンバーストとは、穴が開いてしまった場合、ゆっくりと空気が抜ける仕様になっていることです。ノンバースト仕様であれば、安全に仕様できます。
バランスボールに穴が開くことは、ほとんどありませんが、子どもが使用する場合は周りの環境に注意してください。近くに鋭利な物を置いていると、穴が開いたり、裂けたりする可能性が高まります。
デザインや色も考慮し、子どもが楽しめるバランスボールを選ぶ
バランスボールのデザインや色は、子どもが楽しみながら使用するために大切な要素です。子どもが好きなデザインや色を選ぶことで、モチベーションが上がり、飽きにくくなります。子どもが楽しめるデザインや色の選び方は、下記を参照してください。
小学生の低学年であれば、キャラクターや動物のデザインに興味を持ちますが、長期的に使用する場合も含めて考慮しましょう。中学生になると、キャラクターのデザインは幼稚に見えるかもしれません。明るい色や好きな色のバランスボールを選ぶ方が、長期的に使用できます。
【まとめ】バランスボールを使用して、学力をアップしよう
良い姿勢で勉強するためにバランスボールがおすすめな理由を紹介しました。バランスボールを使用するメリットは、以下の5つです。
- 体幹が鍛えられる
- 集中力が向上する
- 姿勢が改善される
- 日常生活に取り入れられる
- 楽しく学習に取り組める
体幹の筋力が鍛えられることで、良い姿勢を保持できるようになります。良い姿勢が保持できると集中力が改善するため、学力向上の期待もできます。体幹の筋肉を鍛えるためには、運動が重要ですが、運動する時間を毎日確保することは困難です。
しかし、バランスボールは日常生活に取り入れられます。普段使用している椅子をバランスボールに変更するだけで、毎日体幹の筋肉を鍛えられます。
バランスボールを選ぶ際は、以下の5つのチェックポイントを参考にしてください。
- 身長に合ったサイズのバランスボールを選ぶ
- 耐荷重は体重の2倍以上を目安にする
- 滑りにくい素材を選ぶ
- ノンバースト(アンチバースト)仕様のバランスボールを選ぶ
- デザインや色を考慮し、子どもが楽しめるバランスボールを選ぶ
子どもの姿勢を良くするために、バランスボールを使用してみてはいかがでしょうか?
なお、バランスボールは空気を入れる必要があります。手動の空気入れが付属されていますが、かなり時間がかかり疲れます。電動の空気入れがあると、時間がかからず疲れないため、おすすめです。
電動の空気入れは、バランスボール以外にも、家庭用プールや浮き輪、ボート、ボールなどに使用できるため、便利です。
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